ヤロウ(2015.6.14)

キク科の多年草です。和名は、セイヨウノコギリソウ。
成熟した葉がノコギリのようにギザギザしています。

  

白い細かい花を集めて咲かせ、幾つもの株が群生します。
花色は、黄色やオレンジ、ピンク色と言った園芸品種も出回っているようです。
実生でも増えるそうですが、私は株分けをして若返りを図っています。
左の写真は、前年の秋に株を切り分けて植え替えたものが成長してきました。

新芽は柔らかく、フレッシュな葉を刻んでサラダの隠し味に使えるそうですが、
まだ試しておりません。実は、この青臭さが苦手です
花の開花は初夏になりますが、花が終わった頃切り戻しを行いますと、
脇芽が伸び秋にまた花が見られます。
寒冷地に咲く花ですので、真夏は弱く、茎の先端が枯れてしまいます。
秋になると地上部が枯れ、根だけが越冬します。

古くから、薬用に富むと言われており、ハーブティにして飲んだり、
葉を乾燥させ、粉末にしたものを傷口の消毒に用いたりしたようです。

また、根から出る分泌液は、傍に生えている植物の活力を増す力があると言われています。

精油ヤロウのお話
精油は、花と茎葉から水蒸気蒸留法で、採取されます。
構成成分のカマズレンブルーにより、紺碧色をしています。
主要含有成分表     提供;KENSO
モノテルペン炭化水素類・サビネン tr.-25%
・β-ピネン 2-20%
・カンフェン、パラシメン
・α-ピネン
セスキテルペン炭化水素類(+)・β-カリオフィレン 2-10%
・α−ヒュムレン
セスキテルペン炭化水素類(−)・カマズレン tr.-10%
・ゲルマクレンD
ケトン類・カンファー tr.-10%
・アルテミシアケトン tr.-10%
・α-ツヨン、β-ツヨン
酸化物類1.8シネオール 3-15%
モノテルペンアルコール類・cis-ツヤノール、テルピネン-4-ol
・ボルネオール
エステル類・酢酸クリサンティニル
・酢酸ボルニル
・酢酸ラバンジュリル
・抗炎症作用が強く、リウマチ・筋肉・関節への
 処方に用いられます。
・ケトン類やツヨンに神経毒性や堕胎作用があるため、
 乳幼児、妊婦、授乳中の産婦、神経系統の弱い老人、
 てんかんの患者さんには使用しない
・キク科アレルギー、ブタクサアレルギーを持っている人は、
 アレルギーを 起こすことがあるので、原則、パッチテストを
 行ってから使用する

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